PGAツアーでも唯一無二のサクセスストーリー

【前編】カルビン・ピート、奇跡のような人生

2017.3.16 18:00
20歳を過ぎてゴルフを始めたカルビン・ピートが、これほどの名手になろうとは誰が想像しただろうか Photo by PG

20歳を過ぎてから始め、のめり込んだゴルフ

 カルビン・ピートは、海辺へパーティをしに行くものだと思っていた。ニューヨーク州北部の蒸し暑い夏の午後は、仲間とそこにたどり着くのが常だったから。大音量で音楽が流れ、魚の揚げ物、網に乗せられたハマグリの口がゆっくりと開く。仲間も料理も最高だった。

「何回か行ったことがあって、面白い人達に会えたよ」と、ピートは言う。だから仲間が迎えに来た時、パーティに行くものだと自然に考えた。が、ピートの仲間には別のアイデアがあった。彼らはロチェスター南西にあったジェネシーバレー・ゴルフクラブに着き、車を降りた。

「カルビン、着いたぜ。一緒にゴルフをするか、終わるのを待つか?」

 ピートは回想する。ビリヤード場で遊びに興じていない時、ピートの仲間達はキャディのアルバイトで小銭を稼いでいた。一方、ピートはゴルフを一部のビジネスパーソンやシニアがやる「弱虫のスポーツ」だと考えていた。「ガキどもがゴルフをしているのを見ると、軟弱に見えたものだ」とピートは当時を振り返る。「フットボールや野球のようなラフな立ち回りがないからね」