タイガー・ウッズへの架け橋となった……

【後編】カルビン・ピート、奇跡のような人生

2017.3.16 20:20
ベン・ホーガンの『モダン・ゴルフ』を何度も読み返し、自らのスイングを作り上げた Photo by Caryn Levy/PGA TOUR

フェアウェイキープ率1位を10年続けた努力の人

 口で言うことと、実行することはまった別物である。おまけにカルビン・ピートには他の足枷があった。ゴルフのスイングでは左腕を真っ直ぐに保つことが必要だが、彼の左腕は13歳の時に祖母の家の木から落ちた時に3カ所を骨折していたのだ。しかも、後にトゥレット症候群(チック症候群の一種)に罹患してしまった。

 しかし、ピートはベン・ホーガンの教則本『モダン・ゴルフ』のページが擦り切れるまで読み返し、勉強した。練習場で手から血が滲むまで練習に励み、その結果、自分に合ったスイングを作り出したのだ。NYタイムズ紙によると、ピートは靴の下敷き(ドクターショールズ)を手袋に入れて痛みに耐えたそうだ。

「ピートは必要な全てのこと、グリップ、ポスチャー、アスレチック・ポスチャー、回内運動、回外運動など、全部勉強して学んだ」

「彼はそれらを吸収して、練習場で実践。そして、際限なくボールを打ち込んで自分のスイングを完成させたのだ」